「耳の後ろ」じゃなかった。襟足のにおいに気づいた日、52歳の私の自衛論。
52歳。
ある朝、「え、私?」と手が止まりました。
今の私は、後頭部から襟足をすっきりと整えたショートヘアを自分のスタイルにしています。
この髪型は軽やかで、どこか自分を自由にしてくれる気がします。
けれど、最近、朝のルーティンに「ある行程」が加わりました。
タオルが教えてくれた、朝のリアル(襟足のにおい)
洗顔後、水で濡らしたタオルで耳の後ろ、首、襟足をひと拭きする。
そして、そのタオルのニオイを確かめる。
世間でよく言われる「加齢臭は耳の後ろから」という説を信じて、最初はそこを疑いました。
でも、耳の後ろも首筋も、特にニオイは感じません。
私の場合、犯人は髪の「襟足」というピンポイントな場所だったのです。

「自衛」の裏にある、徹底した積み重ね
実を言うと、私は人一倍、自分の体をケアしてきた自負がありました。
乳房再建で通った形成外科で、放射線治療の痕をケアするために処方された「シナール(ビタミンC)」。
それをきっかけに、今日まで1日3回ビタミンCを摂り続けてきました。
オリーブオイルやたっぷりの野菜、抗酸化を意識した食事。
湯船にゆったり浸かり、毎日優しく、かつ丁寧に洗う髪。
ダイソンヘアドライヤーでしっかり乾かします。
そして夜、眠る時はシルクの枕カバーを。

ちなみに、枕そのものについては20年以上愛用していて、以前別の記事にまとめています。
「中と外」の両面から自分を整えてきました。
それでもなお、朝のタオルが「変化」を教えてくることがありました。
「加齢臭」というレッテルへの違和感
私は昔からおばあちゃん子だったせいか、人のニオイには寛容な方です。
20年ほど前、メーカーが新しい市場を作るために「加齢臭」という言葉を広め始めた時、なんだか嫌な気分になったのを覚えています。
「不安を煽って商品を売る」という手法に、美学を感じなかったからです。
ふと、その言葉よりずっと前の記憶が蘇りました。
同居していた大好きなおばあちゃん。
私が誕生したとき、今の私と同じ「52歳」だった当時の彼女は、私から見ればどこからどう見ても、完成された「おばあちゃん」でした。
もう一人の祖母にいたっては、40代半ばですでにその佇まいだったと記憶しています。
そうか、私はあのおばあちゃんたちの年齢に、もう追いついてしまったんだ。
今の自分を鏡で見れば、お気に入りの服を纏い、アクティブに過ごしてはいるけれど、体の中を流れる時間はあのおばあちゃんたちと同じ。
そう思うとこの襟足のニオイも、人生を重ねて、ごく自然なものに思えてきました。
「納得といえば、納得」
彷徨えるケアの記録
しかし、社会で働く以上、自分の感覚だけでは通らない現実もあります。
職場のマナーとして、そして何より自分自身の清潔感を守るために、私は「自衛」を始めました。
そこから、私の「実証実験」が始まりました。
エイジングケアや頭皮に特化したシャンプーをひと通り試し、ヴェレダのヘアトニックでマッサージもしてみた。

けれど、私のピンポイントな悩みには、どれも空振りでした。
結局、救世主となったのは意外にも、無印良品の「水のいらないシャンプー」でした。
頭皮のベタつきやにおい対策として使えるアイテムです。

朝、水拭きだけでは太刀打ちできない微かな脂分を、シュッとひと吹きして、最後にタオルで拭き取っています。
高価な専用品よりも、この「朝の10秒」が私の正解でした。
疲れのバロメーターとして
もうひとつ気づいたことがあります。
ニオイが強くなるのは、決まって仕事でストレスを感じたり、疲れが溜まっていたりする時だということ。
ニオイを「恥ずべき汚れ」として忌み嫌うのではなく、自分を労わるための「バロメーター」として付き合っていく。
形成外科でのケアも、毎日のビタミンCも、襟足のドライシャンプーも。
すべては、52年という月日を懸命に歩んできた自分を、慈しみ、整えていくための大切な儀式なのです。








