窓辺のチューリップとくま

感性|時を経て、言葉を「発酵」させる

最近のインターネットは、とても速い。

出かけた場所。
買った服。
その日の気分。

スマートフォンで撮って、すぐ投稿する。
そんな「撮って出し」の楽しさも、私は好きです。

でも、慌てて書いた言葉って、あとから読み返すと「なんか違ったな」と感じることがありました。

熱狂していたはずなのに、薄かったり。
逆に、その時は言葉にできなかった感情が、何年も経ってから急に輪郭を持ったり。

だから今、ここでは、少し時間を寝かせた話を書くことが多くなりました。

ロンドンで暮らしていた頃のこと。
昔好きだった服や雑誌。
香りや音楽。
古いマンションに惹かれた理由。

「昔のことばかり書いてるな」と思われるかもしれません。

でも、自分の中では全部ちゃんと今に繋がっています。

50代になって振り返ると、
「あの頃、なぜあんなに惹かれていたんだろう」
と、やっとわかることがあります。

私は、その時間を「発酵」だと思っています。

時間が過ぎることで、記憶は薄れるだけではありません。
少しずつ意味をまとい、今の自分だから書ける言葉へと変わっていくことがあります。

だから私は、好きだったものをもう一度、今の自分の感性で再解釈し、「今の自分の棚」に並べ替えています。

このサイトは、そんなふうに発酵した言葉を、ひとつずつ置いていく場所です。

1993年のニールズヤード

より詳しいプロフィールや、このサイトについては、こちらにまとめています。

2026-05-12|タグ: ,
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